契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

「私は勇のことを男性として愛してはいなかったけれど、信じていました」
 私にとって勇は誰よりも信頼を寄せていて、頼りにしていた男だったことは確かだ。
 彼が陽子と裏切っていたことを思い出すと涙が溢れてきた。

 私は涙を流すのを見られたくなくて、思わず手で顔を隠した。

 私は勇のことをかなり頼りにしていたし、彼のアドバイスはいつも聞いてきた。

 陽子が私が言ってもいない悪口を言ったと周囲に噂を流した時、彼は必ず彼女との会話を録音するようにと私に言った。

 特にやりたいことがなくて就職に悩んでいた時に、母親を探すならCAになるのはどうかと言ったのも勇だ。