契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

「ハハ! 最高の余興だな。うちの娘は女優の才能もあるんだ。場を温めてくれた白川緋色社長に拍手を」

 小笠原社長の一声で、一気に拍手が巻き起こる。
(信じられない。状況がひっくり返された)

 私は心配で緋色さんの顔を覗き見た。
(顔は笑っているけれど、もしかして怒っている?)

 よく考えれば、招待客は小笠原社長の息のかかった人間が大半だ。
 小笠原社長が「白」と言ったら、当然みんな揃って「白」と言うだろう。

 騒いでだ人間たちも戸惑いながら、お祝いムードに同調し始めている。