※このイケメンたちは呪われています

「してないよっ。いつも通り、擦り傷ひとつない!」

 説得力のために一際声を張り上げ、その場でくるっと一回転。

 幼い頃こそ怪我だらけで帰ってきたこともあったけど、もう中学生。油断しなければ怪我することはない。

「……それならいいんだけど」

 どこまでも心配性なお母さんの呟いた声は、もはや恒例。

 本当に大丈夫なのにな……私のこと、神薙の中じゃ優秀なほうだって叔父様も言ってたしっ。

 そんな私の除霊法はいたってシンプル。武器は自分の拳だ。

 毎日丁寧にケアをしている両手は自分で見てもニヤついてしまう。ハンドモデルに起用されそうなレベル、って言ったら分かりやすいかな。

 それくらい大事にしているこの手で私は日夜、悪霊を祓っている。

 正確には足も使ったり、本当に稀だけど他の霊媒師と同じように道具を使ったりもしている。

 これは、生まれた時から“そう”だった。細かい調整が苦手で、祓わなきゃって思った霊なら手で祓えた。

 それが発覚した当時は神薙に震撼が走って大慌て、だったらしい。今はすっかり落ち着いているけど。