※このイケメンたちは呪われています。

「……ふーっ、終わったー!」

 秋が近付く足音が鳴り始めている、とある日曜日の早朝。

 私……神薙(かんなぎ)ほたるは道路のど真ん中で顎に伝う汗を拭っていた。

 今日はちょっとだけ手こずっちゃった……最近の“怪異”は強くて困っちゃうよ。

 もう一度ふーっと大きな息を吐くと、背後からぶっきらぼうな聞き慣れた声が飛んできた。

「ほたる、終わったか? 結界もう持たねぇぞ」

「終わったよー! 結界は解いちゃって大丈夫っ」

「了解」

 声に導かれるように振り返ると、いくつかの御札を指に挟んでいる男の子が。

 ふふっ、相変わらず鷹臣(たかおみ)の袴姿は様になってるなぁ……何回見ても惚れ惚れしちゃう。

 アーモンド色の垂れ目に釣り眉、少し癖のある赤みを帯びた茶髪に整っている顔面。

 そんな彼は私の幼馴染である神居(かむい)鷹臣。かれこれ8年くらいの仲、だった気がする。

 私より一個上だけど同い年な感じがする……のは鷹臣のプライドのために永遠に黙っておくつもり。鷹臣、プライドすっごく高いから。