君に捧げるアイラブユー




隣で三木が頬杖をつきながら言った。私は窓の外を見たまま、小さく肩をすくめる。



「当たり前に持ってきてないよ」

「え、なんでそんな堂々としてんの?」



呆れたように笑う三木の声。私は机に突っ伏したまま、はあ、と長いため息をこぼした。

だって朝はギリギリだったし。天気予報見る余裕なんてなかったし。というか最近の天気予報、当たらないし。



「私は折り畳み傘常備してるけど、部活あるからなぁ」



三木が自分のバッグを軽く叩く。



「雨降っても、バスケは中でできるもんね」

「まあね」



雨降る前に帰りなよ、と三木が何気なく言う。でもたぶん、帰る頃には降ってるんだろうなって思った。こういう予感は、だいたい当たる。

窓ガラスに映る自分の顔はどこかぼんやりしていて、湿気のせいで髪も広がっていた。

最悪。今日、アイロンちゃんとかけたのに。朝頑張った意味、絶対なくなる。


あーあ、憂鬱。憂鬱。