「最近の汀の写真見る?」
その言葉を聞いた瞬間、頭より先に口が動いていた。
「見る」
――――あ。
言ったあとで気づく。即答した。秒だった。絶対食い気味だった。
別にそこまで興味ないけど?みたいな顔くらいしなよ私。でも時すでに遅し。北見は私の反応を見て、また鼻で笑った気がした。
くっ……絶対面白がってる。でもそんな悔しさも、次の瞬間には全部吹き飛ぶことになる。北見のスマホに映ったのは、机に突っ伏して爆睡している東だった。
…………っ。あーーーーーー。かわいい。なにこれ。なにこの生き物。無理。かわいすぎる。
頬を押しつけるみたいに腕に顔を埋めて寝てる東。ちょっとだけ乱れた髪。薄く開いた唇。無防備すぎる寝顔。しかも制服姿。教室の窓から差し込んだ光が東の髪にかかってて、ふわっと柔らかく見えるのもずるい。
天使?いやもう天使じゃん。
待って、尊いってこういうこと?胸がぎゅうってなる。かわいい。ほんとかわいい。好き。
「その写真もらえたりする?」
「ダメに決まってんだろ」
けち!反射的にそう叫びたくなったけど、私はなんとか飲み込む。
いやでもケチじゃない?こんなかわいい東を独占するとか罪だよ?人類の損失だよ?



