君に捧げるアイラブユー




一応足のことを考えて、ゆっくり立ち上がって近づく。お医者さんに「激しい運動はダメ」と言われたばかりだし。

スマホを見ている彼の前まで行くと、気配に気づいたのか顔を上げて、目が合った。



「おー」

「どうしたの?怪我?」

「俺は、こっちの内科。普通に風邪」



そう言いながら軽く咳き込むのを見て、確かに少し声が枯れている気がした。


この声久しぶりだな……。

学校で聞く機会も早々ないし、2年生になってから初めて聞いた気がするけど、こんなに違って聞こえるものなんだっけ。

私の大好きな、大好きな東のたぶん一番仲のいい友達。

学校中の女子が騒ぎたてる中心にいるような人で、たぶん本人はそれをあんまり自覚していない。


北見。



「西宮は、松葉杖とれたんだな」



北見が私の右足に視線を落とす。

そうなの!と少し得意げに言いながら隣に座ると、ほんのわずかに距離を取られた。

……なんてあからさまな!



「西宮は1組だっけ?」

「そうだけど?」

「へー」