「東は……なんで私を避けてたの?」
気づけば、そう口にしていた。
東の表情が一瞬固まる。私はそのまま東を見つめた。
手を繋いでる今なら、きっと逃げない。東なら、怪我してる私を置いていくなんてことはしない。そんな確信がどこかにあった。
ずるいって思う。怪我を利用してるみたいで。でも、それでも今聞かなきゃ、一生聞けない気がした。
東は瞳を揺らしながら、私から視線を逸らす。その反応を見た瞬間、胸がぎゅっと痛くなる。
……やっぱり。偶然じゃない。避けられてたんだ。
「保健室のことが理由なら謝るから」
声が少し震えた。でも、止まれなかった。
「だから避けないでよ」
胸が苦しい。怖い。こんなこと言って、もし本当に嫌がられてたらどうしよう。でも、それ以上に東が離れていく方が嫌だった。
「これからは、必要以上に近づかないから」
まっすぐ目を見てそう言った。すると東は、少し困ったような顔をする。
「こっちだって、困るんだよ」
「……何が?」
「あんな風に簡単に押し倒して、かわいいとか言ってくんの」



