君に捧げるアイラブユー





「いつもセンターにいる男は、そういう二番手が存在しているからこそセンターでいられるわけでしょ?支えてくれる人がいるから、主人公でいられるわけですよ」


「うーん、まあ、それはそうだけどね」


「それに、私は決して二番手なんて思ってないからね。私の中では一番なの」



たとえ物語の中で“報われないポジション”だったとしても、私の心の中では、ちゃんと主役なんだ。誰かの物語の脇役でも、私の物語では一番かっこいい人なんだ。


現実だってそう。


学年で一番モテる、王子様みたいにきらきらした男の子よりも、その隣でなんとなく一緒にいる、少しぬるっとした、つかみどころのない男のほうが気になってしまう。



例えば、そう。



「西宮。教科書ありがとう、助かった」



まさに今、私の背後に現れたこの人…みたいな。


後ろから肩にぽん、と軽く手を置かれる。

聞き慣れた声。振り向かなくたってわかる。


ゆっくりと顔を上げれば、案の定――さっきまで頭の中で思い浮かべていた張本人が、そこに立っていた。