君に捧げるアイラブユー




あと、ちょっとだ。あと少しで昇降口に着く。あと少しで、この時間が終わる。


……あと少しで、手が離れる。


そう思った瞬間、胸の奥がきゅっと締め付けられた。

嫌だ。離れたくない。

そんな気持ちが無意識に指先に出てしまったのか、私は東の手をぎゅっと握っていた。

はっとする。

でも、もう遅い。やばい。今の絶対バレた。慌てて力を抜こうとした、その瞬間だった。東が、私より少し強い力で握り返してきた。



「……っ」

「大丈夫だよ、西宮」



低くて優しい声。まるで安心させるみたいに、東はそう言った。その一言だけで、胸の奥がじわっと熱くなる。



「…うん」



かろうじて返事をする。

でも、本当は全然大丈夫じゃなかった。