君に捧げるアイラブユー




しかも東、こういうことサラッとしてくるのだ。変に意識した様子もなく、当然みたいに手を繋いでくる。たぶん東にとっては、怪我してる人を支えてるだけ。それだけなんだと思う。


でも私は違う。

私は今、好きな人と手を繋いでる。


それだけで心臓が壊れそうなくらいうるさい。



東は知らない。

私が、東の一挙一動にこんなに心を震わせていること。手を握られただけで嬉しくなってること。声を聞くだけで幸せになってること。


それに、こんなふうに優しくされるたび、きっと私だけじゃないんだろうなって勝手に苦しくなっていることも。


東って優しいから。

きっと他の子にも普通にこういうことする。困ってたら助けるし、自然に気遣うし、たぶん手だって差し出す。そういうところが好きなのに、その優しさを独り占めできないことに嫉妬してしまう自分が嫌だった。


小さく息を吐いて、自分を落ち着かせる。

落ち着け。変に意識しすぎるな。これは介護。違う、介護は違う。でも補助。そう、補助。東はただ助けてくれてるだけ。


そう自分に言い聞かせながら、私は片足でジャンプして一段降りた。

慎重すぎる私を見て、東がふっと吹き出す。



「くく……」

「ちょっと東―?」



思わずむっとして見下ろすと、東は肩を揺らしながら笑っていた。