君に捧げるアイラブユー





それにしても、さっき三木にさらっと言われた“じゃないほう”という言葉は、時間差でじわじわと胸に引っかかってくるから聞き捨てならない。



「すぐりっていつもさ、王道からちょっと離れてるイメージだわ。二択あったら、え、そっち選ぶんだ?みたいな?二番手とか当て馬キャラが好きなタイプでしょ」


「……ぐっ……」



ま、まあ、たしかに?

これまで好きになってきた人たちを思い返せば、アイドルもアニメのキャラも、見事なくらい“そういうポジション”ばかりだった。


スポットライトを一身に浴びる主人公より、その隣で静かに剣を握っていたり、最後まで想いが報われなかったり、笑って身を引いたりする男の子に、どうしようもなく心を持っていかれてきた。



だって、いつもセンターにいる主人公よりも、その背中を押している人のほうが、よっぽど人間らしくて、よっぽど切なくて、よっぽど魅力的に見えてしまうんだもん。



「でもさあ、三木」



私は負けじとお菓子をひとつ口に放り込み、少しだけむきになって言い返す。