たぶん東にとって私は、そこらへんに生えてる雑草みたいなものなんだと思う。
特別でもなんでもなくて、ただ視界に入ったから気にかけただけの存在。
でも、それでもいい。
その雑草にだって、ちゃんと目を向けてくれて、手を差し伸べてくれるような、そんな優しい人だってことは、ずっと前から知ってる。
きっと、私じゃなくたって、目に入った子には誰にでもこうするんだろう。分かってる。
それでも——それも全部ひっくるめて、東汀なんだ。
保健室に着くと、電気はついているのに、先生の姿は見当たらない。
「先生いないみたいだな」
東が短くそう言って、迷う様子もなく私をベッドへと運ぶ。ふわりと布団の上に降ろされると、一気に身体の力が抜ける。
「湿布もってくるから待ってて」
そう言って、東はすぐに立ち上がる。
「あ…」
思わず声が漏れたけど、そのまま距離ができていく。



