「汀って、中学生の時すっごい美人な子と付き合ってたんだよ」
「……。」
「え?反応なし?」
南野さんはつまらなそうに言ったけれど、内心めちゃくちゃ大混乱!!
やっぱり!?やっぱりそうなんだ!?
私が初めての彼女じゃないんだ!?そうだよね!?だっておかしかったもん!
今まで感じていた違和感が一気に繋がっていく。
なるほど。だからか。だから私ばっかりドキドキしていたんだ。
だから――。
いや待って。待って待って待って。
付き合ってたってことは当然手を繋いでるよね?キスも?もしかしてハグとかも?いやいやいや、それ以上とか――。
そこまで考えた瞬間、頭から煙が出そうになった。
「南野さんの、いじわる」
「なんで?ひどいなぁ。私は西宮さんのためを思って言ってるのに」
どこが!?どこが私のためなの!?むしろ心臓に悪いよ!今すぐ東を捕まえて事情聴取したいくらいだよ!
そう叫びたかったけれど、なんとか飲み込む。すると南野さんはそんな私を見ながら、少しだけ口角を上げた。その笑みはどこか意地悪で、だけど少しだけ優しかった。



