あの夏、キミが描いた青空


今日はいつもより疲れた。



家に帰ってすぐ自分の部屋に行き、カバンを放り投げたあたしは、ベッドに横になった。



「はぁ…」



さっきのはやっぱり言いすぎたな、と少し反省。



だけどあれだけ言わないと、また近づいてくるかもしれない。



そう考えると、ガッツリ言って正解だったと思う。



大野と関わることがなくなるのは少し寂しいけど、これで琴音が幸せになれるなのなら何でもよかった。







それからの学校生活は地獄だった。



大野と関われなくなったのもあるけど、何よりあたしに対するいじめがエスカレートしているからだ。



最初は非通知で変なメッセージを送ってきたり、靴や傘を隠されたり…。



これくらいならまだ耐えれたけど、日に日にいじめはエスカレートしていった。



ある時はトイレの個室に閉じ込められて、上からホースで水をかけられ、ある時は傘を折られた。



この大雨の日に、傘を折られるのだけは勘弁だった。



傘は折られたけど、その日は職員会議で先生が見つからなかったため、傘を借りれずに結局折れた傘を無理矢理広げて帰った。



髪も服もすごく濡れて、次の日風邪引いたんだっけ。



熱で休んだ日は何もされなかった。



けれど、その熱も一日経つと下がっていた。



そして、学校に行くといじめられる。



…それも、大野がいない隙を狙って。



柏木さん率いる女子三人組は、あたしにやりたい放題やって、本人たちの気が済むといなくなる。



最初はしんどかったけど、今ではもう慣れた。



いや、我慢しているのかもしれない。



でもそれも、ちゃんとあたしが我慢すればいいだけだ。



「おい高木。ジュース買ってこい」



そう言われたのは、お昼休憩のときだった。



いつもはあたしをいじめるだけで、パシリになんてしてこなかった。



今日はいつもと違うことを言われて戸惑うあたし。



「おい、無視すんなよ。ジュース買ってこいって」



柏木さんは、鋭い目であたしを睨みつける。



他のクラスメートも、そんなやり取りを見て見ないふりをしていた。



もちろん琴音もその中のひとりだった。