日向家の諸事情ですが。





暗いところ…?
それって考えられるところだとどこがある……?

だってあり得ないくらい探したんだよ…?

冗談抜きで1年くらい運動ナシでもいいほどに。



「あと身分証に関しては犬にそんなの見せるおまえがおかしいから」


「うんっ、……ええっ?そ、そう…?」


「普通に考えてそーだろ」



ぐずぐずと弱音が止まらないわたしの手を引いていくように、一緒になってローレンを探してくれた葉奈。


泣いている女に弱い、とか。
たぶんそんな難しい話じゃない。

単純に心根は優しいんじゃないかと、変なことを思ったりして。



「────ほらみろ、暗いとこ」


「っ!!ローレンっっ!!」



敷地内にある、そこは馬小屋。

ここは誰かの趣味でかつて使われていた乗馬場で、その端に設置された馬小屋だという。


今は馬は居ないようで、この場所も使われていないため、わたしも今まで気にしたことがなく。