「そもそもこんな知名度ないタレントに食なんか語らせるなよ。どーせうっすい牛タンしか知らない奴らが集まった低予算番組なんだろうけど」
「そーだそーだっ!もっと言ってやれいっ」
「まあでもサナちゃん、柚子胡椒だったら俺は塩にするよ」
「だよね…!?やっぱり葉奈は分かって───」
ここでお互い、ゆっくり見つめ合って同じタイミングでスッと逸らす。
なにやってんだおのれはと、自分自身に問いかける形で。
「…………」
「…………」
沈黙気まじぃ……。
うんうんわかるよ、気が合うなんて一瞬でも思ったのが納得できないんだよね?
それわたしもだから!!
………それに名前、初めて呼ばれたし。
サナちゃんって、サナちゃんって…!!
一応は知ってくれてたんだ…。
そしてちゃん呼びの意外性に逆にドキッとしたの意味わかんないっ。



