日向家の諸事情ですが。





「アニっ、アニキ……!!そっ、それは…!ななななにしてんの…!?」


「なにって、牛タンには柚子胡椒だろ」


「はあーー!?!?ちょっ、葉奈っ、ここに邪道がいる!!」


「出ていけよマジ。柚子胡椒?ありえないんだけど」



そして長男、日向 識。



「…なんでだよ。好みは人それぞれだろ」


「好みとかじゃない!!柚子胡椒はちがうっ、柚子胡椒はおかしい狂ってる!!アニキ正気なの…!?」


「正気じゃないからこうなってんだよ、サナちゃん。塩でお清めしな」


「うんっ、お塩っ、やっぱ塩だよ…!!」


「……おまえら柚子胡椒に恨みでもあんのかよ」



アニキの良さは語っても語っても終わらないから、一言で表すならば。

わたしの初恋がこの人で、大正解。



「あら、私も牛タンには柚子胡椒よ」



そんな長男の婚約者であり、わたしのお友達である大東家の一人娘、椿ちゃん。

彼女もすでに日向家の一員だ。