日向家の諸事情ですが。





「わっ、葉奈…?」



手を引かれるまま屋敷に戻って、次男の部屋に入ってすぐ。

わたしは強く強く腕のなかに閉じ込められた。



「…はーっ。やってくれた」


「なっ、なんのことで…?」


「しらばっくれるなよ。俺が墓参りに行ったこと識に教えたの、おまえだろ」


「……さ、さあねっ」



さっそくバレてやがる……!!

アニキだけじゃなく楓くんと望、椿ちゃんまで大集合させた本日の計画が。


けれどそこまで怒ってはいない葉奈は、それ以上満たされた心があったということ。



「ふふっ、えへへっ」


「…なにがそんなに嬉しいのかな、サナちゃん」


「え〜、ぜんぶ!」



アニキが自分の気持ちを認めて、葉奈も自分として向き合えて。

長男と次男があそこまで本音を伝えあって、楓くんと望が葉奈を「兄ちゃん」って呼んで。


椿ちゃんの着飾ることをしないで気持ち1本で向かっていった姿とか。


葉奈の、やっと見せてくれた涙とか。