「あーーっ!!おまえ!!最悪だっ、ふざけんなよ望!!」
「えっ、楓くん…!?」
「おれがそう呼ぶって決めてたのに…!!先駆けすんなよ馬鹿っ!!ハナちゃんをずっと兄ちゃんって呼びたかったのはおれなんだからさ…!!」
俺からぐいぐいと望を必死に離れさせようとする楓。
そんな光景を見ているだけで涙は引っ込むどころか溢れ出てくるもんだから。
思わず俺は、無意識にも弟たちの頭に手を乗っけてしまった。
「っ!ハナ…、兄ちゃん、」
「…兄ちゃん……」
「……さんきゅ」
俺のことが大好きだからって喧嘩するなよ。
どちらかと言えば、こっちを言いたかった。
でも俺だって照れくさいし、わりと精いっぱいなんだよ。
「────なあ、識」
そして俺は、いまだに揺れている兄貴へと。
「俺たちは初恋は叶わなかったけどそれで良かった組だから」
「………、」
「反対におまえらは叶った組。…てかおまえが大東のお嬢さんと結婚してくれないと俺は逆に困るんだけど」



