日向家の諸事情ですが。





「下手くそめっ!不器用か!!」


「…さっきからうるせえな。そーだよ俺は不器用なんだよ。つーかおまえほどじゃねえけどな」


「は!?わたしのほうがまだ上手くやってるっ!クセつよバカ4兄弟をまとめ上げたくらいなんだからっ!実績持ちなのこっちは…!!」


「……それもそうだな。おまえはすげえよ。これでも感謝してるんだ」



悪かった、と。

アニキらしくない顔で、アニキらしくない謝罪セットなんて求めてないよサナちゃんは。



「───おかえり」


「っ!!…ただいま〜」


「どこ行って何して何話してきた?」



うわあ……。

すっごい気になってるじゃん…。


20時の門限は無事に守ったし、アニキはすでに自室へ向かった。


楓くんも望も今日はそれぞれ静かにしているのか、帰宅したリビングには葉奈ひとりが待っていた。



「ホテル行ってチョメチョメしてパンパンになってきた!!」



なーんて冗談だよ。

を、言いながらキッチンで飲み物を用意しようとすれば。



「ギャ…ッ!うそうそっ、ウソだって…!」



ぐいっと引っぱられた襟。

これ以上進むと物理的にも苦しくなるため、わたしは大人しく向き直る。