日向家の諸事情ですが。





「やっぱりステキ!私には合わない色だったから、日暮さんにピッタリで嬉しいわ」



いや……ピッタリっていうか、今にも破いてしまいそうで怖いんですけど…。


屋敷内のわたしの自室にて、冗談抜きでどこかの国のプリンセスかと思う容姿をした椿さんに、あれやこれやと着せ替え人形をされた結果……。

とんでもなくお高そうなドレスを譲り渡されるハメに。



「髪も触っていいかしら?」


「えっ!?ちょちょちょ…!わたしは今日は参加者ですがメイドでもあるので…!」


「今日は私のお友達ということで参加してもらいたいの。それに…日暮さんは識くんや葉奈くんが心を開いた女性だもの」


「…本当に…いいんですか?」


「もちろんよ。ぜひ貰って」



誕生日パーティー当日。

本日の主役であり、大切なアニキの婚約者さんにここまでしてもらっちゃった……。


鏡に映るわたしはどんどん飾られていって、仕上げのリップを施してもらったところで。