日向家の諸事情ですが。





「ハナちゃん!それぜったいやめといたほうが───」



時、すでに遅し。

躊躇いなくわたしオリジナルが彼の喉をゴクゴクと通っていく。


案外度胸があって肝がどしりと据わっているのが、この次男でもあるのだ。


そしてタンっとテーブルに置かれたグラスは空っぽ。



「えっ、えっ…!?ぜんぶ飲んじゃった…、ハナちゃんそれ……どうだった?」


「フツーにうまいけど」


「だよね…!?美味しいよね…!?」


「は?……チッ」


「なっ、なんで舌打ちだ…!!」



またわたしと味覚が被ってしまったと察した葉奈は、面倒そうな顔。



「おれたちみんなダメだったよ、そのジュース。ハナちゃん凄すぎ」


「…朝って味覚狂ってんだよ」


「狂ってるか…!!そろそろ認めたらどーなのっ!!」


「認めるってなにを?おまえが俺にキスされて気持ちよくなってたこと?」


「っ!?なななっ、なん…っ!?だだだ黙れバカっっ!!あんなのただの栄養補給じゃん!!」