「だからその…、つまり、俺たちはサナのことが……、」
「───…ダイスキ?」
「っ!!」
「って、言いたいんじゃなくて?」
ずっと黙っていた1人。
その男はわたしのことを嘘だとしても軽蔑せず、乱暴たるやり方で今日まで生きさせてくれた唯一だ。
リビングのドアにいちばん近い場所。
いつでも姿を消すことができる彼らしい場所に腕を組んで寄りかかって、長男の言葉を通訳した次男。
「…そうだ。俺たちはサナが、」
「そうそう!!大好きなんだよっ!!望っ、おまえもそーだろ!!」
「っ…、うん、……そう、」
大好きなんて、お母さんにもお姉ちゃんたちにも言われたことがない言葉だ。
ありがとう……!
ぜんぶ許すよっ、気にしてない!!
そんなことなら許すよサナちゃんは…!!
───って、いつもみたいに言いたいのに。
「っ、あ…、えっと……」
うまく笑えもしないわたしを、聞き入るように3人は不安げに見つめてくる。
「………、」
そんなわたしは入り口付近に立った存在へとなぜか視線を移してしまって。
そいつが答えを持ってるなんてありえないのに、一体どうして。



