「お姉ちゃんたちだって……」
鬼ごっこはわたしが鬼。
かくれんぼも、いつもわたしが鬼だった。
9女のナオお姉ちゃんまで新しいものが与えられていたのに、わたしだけぜんぶお下がり。
熱が出たとき、お姉ちゃんたちは付きっきりで看病してもらっていた。
わたしは「40度超えないと熱じゃない」とか言われて、苦しいなかでも生き延びたんだ。
「そうじゃん…、ぜんぶ……ぜんぶ繋がるじゃん…っ」
本当の娘じゃないからね、そりゃそうだよね。
メイドとしての修行だってわたしだけ雑巾がけとか片付けとか、いつもいつも雑用をやらされていたような気がする。
冬だろうがなんだろうが必死に毎日家の廊下を磨いてたなあ……。
どうしてわたしだけ本当の娘じゃないの。
どうして。
どうしてどうして、なんでよ……。
わたし、犯罪者になっちゃったんだよ。
お母さんのせいで、お母さんが嘘ばっかり言うから、知らないあいだにスパイになっちゃってた。
ううん。
わたしを故意的に日向家に送りつけてスパイとして利用したかったとしか今は思えない。



