日向家の諸事情ですが。





「…うん。わたしも美味しかったよ」



やっぱりそーだよね!?

………的な反応を期待してたんだよ。



「ソース、もう少しかける?」


「…いい」



すぐに一喜一憂して、コロコロ表情が変わって、賑やかで鬱陶しくて。

一家に1台あればいいって思う、こいつはそんなメイドだった。


けれど今も、すぐに会話は終わりを告げる。


そもそも俺自身も会話を広げるタイプじゃないけど、何よりこいつが死にすぎてるだけ。



「…テレビ」


「え…、あ、つけるね」



興味ある番組なんかないし、テレビなんか観たところで何も得るものはない。

この沈黙に耐えられないのは俺ではなく、こいつだと思ったから。


気を利かせてやったんだよわざわざ。



《9月に入りましたが、まだまだ夏は続きそうですね〜》


《そこで今回は、まだまだ間に合う花火特集をお送りいたします!》



何気なく付けた報道番組、ピクっとつい反応してしまった。

花火特集……か。