「ミカくんって名前も可愛いし、最初は女の子だと思ったもん」
「あっ、わかる〜!…ふふ。でもミカくんが男の子だってあたしは知ってるよ?」
これだから1回関係を持った女は面倒だ。
自分だけが知ってますって?
おまえが俺のなにを知ってるんだ、言ってみろよ。
名前さえ本名じゃない俺に夢中になってるおまえに何がわかるの?
「そういえばアヤカ、このあと家の用事があるんじゃなかった?」
「あっヤバ!帰らなきゃ…!」
「また明日ね〜」
ファミレスを出て片方の女がいなくなったところで、残ったほうは俺の腕に身体を寄せるように絡ませてくる。
いつもつるんでいるメンバーは固定しない主義だったが、最近は流れでこいつらになっていた。
いずれ飽きた頃に俺が離れては、また新しいメンツを作る流れ。
「ミカくん…ホテルいかない?」
「…………」
「カラオケって思ったけど、見つかったらヤバいから」
こんなふうに1回ヤッただけで彼女ぶってくる女が大嫌いだ。
もしその1回で気に入ってたら、俺から誘ってることを察してくれよ。



