まず最初に見つけた三女に詳しいことを聞き出そうにも、彼女はうんざりした顔を向けてくるだけ。
「あんた、日向家に行ったんでしょ?なんで戻ってきてんのよ」
「なんでって…だって、じいちゃん、」
「仕事投げ出して来たってこと?はあ…、バカじゃないの」
バカって、お姉ちゃんのほうがバカだよ。
じいちゃんが亡くなったのに仕事を優先しろってこと…?
身内が亡くなって、大切なひとが亡くなって、もし奉仕先の人間たちが「そんなことどうだっていい」なんて言ってきたら、わたしはそんな場所なんかクビでいい。
「別にあんたにはそこまで関係ないでしょ。じいちゃんじいちゃん言うけど、サナは気にすることじゃないから」
「かっ、関係なくないよ…!関係ないってなに…?家族なんだから気にするに決まってるじゃんっ」
「…ああ、そっか。とりあえずお通夜は明日、お葬式はそのあと。日向家に迷惑をかけるのだけはやめなさいよ」
お姉ちゃんまでそんなこと言ってくるの…。
そんなの日向家のことを冷たい人間だと馬鹿にしているのと一緒だ。
あの家は、あそこにいる人たちは、温かいよ。
こんな場所より……ずっとずっと。



