日向家の諸事情ですが。





「望〜、起きるよ〜。今日はわたしオリジナルのスペシャルスムージーが朝ごはんに待ってるよー?」


「……ん…」


「ン”ン”…ッ」



ズルい…っ、かわいいよぉぉぉっ!!


この母性をくすぐってくる強烈な破壊力はなんだろう…。


カーテンを開けたことで眩しかったのか、眉間を寄せて布団に顔を埋めただけ。

たったそれだけの仕草で悶えてしまうわたしであった。



「ふう…。これで今日も完了っと!」



無事に望も起こして朝食を取らせた。

朝のメインイベントは完了……と、思ったところで。



「アニキっ!待って待って…!」



支度を済ませて屋敷を出ようとしている長男を引き留める。

夏だというのに爽やかにも見えるスーツ姿に、わたしのほうがクラッとしそうだ。



「これっ!夏バテ防止に!凍らせてあるから、ちょうど飲む頃に溶けてくると思う!」


「…ああ、悪いな」


「今日も帰りは遅くなる…?忙しいの…?」


「昨日よりは遅くならねえようにするつもりだが……また連絡する」


「うんっ!気をつけてね!」