「ないよ、本当にないの。葉奈も兄弟たちが居なくて静かに過ごしてたよ」
「…そっか。ならいいんだけど」
「大丈夫!いつかぜったい、ここに葉奈も揃うから!わたしに任せてっ」
今はまだ、ってだけ。
この3兄弟と葉奈のあいだに空白の何かがあるなら、そのぶんわたしが架け橋のように立つから。
それぞれに両手を伸ばして、わたしがその空白を繋ぐよ。
「襲われてないんだよね?」
「ないないっ」
「はー…よかったあ。サナの初めてはいつかおれが貰うんだから」
「……えっ」
「あっ、口が滑ったー」
「なに今の…!!あげないよ!?」
そんな1ヶ月後。
わたしはアニキに、楓くんに、望に。
屋敷内の暗い暗い地下牢へと閉じ込められて監禁されることになる。
日向家を乗っ取ろうとした裏切り者の侵入者(スパイ)として────。



