日向家の諸事情ですが。





「ちょ…っ、な、なに…っ!」


「おまえが変なことばっか言うからムカついたんだよ」


「っ…!」



頭上で結ばれた両手首。

落ちてくる眼差しは……鋭すぎてどうにかなりそう。


甘えているなんて、可愛いものじゃない。

なんとなく責められているような気さえした。

上っ面の言葉だけ言ってんなよ。
わかった気になってんな、って。


そんなふうに責められている気分だ。


だったらいっそ、隠さず言葉で言ってくれたらいいのに。



「ひ…ッ!やっ、バカ…!手が早い…っ!」



ほんとに意味……わかんないって…。


首筋に熱い吐息がかかったと思えば、表面をフェザーになぞってくる唇。

たまらなくなって身じろぐと、手首を押さえてくるチカラがぐっと加わった。



「さっ、サカってるの…!?」


「俺が?おまえに?……ない」


「だったらどーして…っ!もう…っ、ダメって…!……やぁ…っ」



そこっ、胸…!
いま触ったよね……!?

まさぐるとか興味本位でとかじゃなく、ついでに触っとくか、みたいな適当な空気感で。



「…ああ、一応あったんだ」


「あっ、あるわっっ…!一応ってなに…!?ばか…ッ、バカちんっ、…タコ……っ」