そのときたまたま入った1室の、鏡台の引き出しのなか。
────1枚の写真があった。
笑っていない、悲しい目をして、まるで強制的に撮られたような。
「…急に…、なんだよ、」
「へへ。…だって、お姫さま抱っこしていちばん遠い部屋まで運んでくれちゃったんだよ…?チカラ持ち!」
「…………」
とっても可愛い女の子だった。
ワンピースを着て、お高そうな髪飾りを付けて、少しだけお化粧をして。
ほんとうにお人形さんみたいな女の子。
まだ6歳くらいかな…。
その子が着ていたワンピースは、わたしがいつかに物置部屋で見つけたものと同じ。
そして────葉奈。
写真に写った女の子は、あなたにどこか面影があったの。
何かに勘づいてしまったわたしは、その写真をそっとポケットにしまったんだ。
「ギャッ…!!わ…っ!は、葉奈…っ?」
「…色気ないねー」
影が迫ってきたかと思えばそのまま倒れるように、わたしの背中はソファーにくっついていた。
どういうわけかそいつは遠慮もなにもなく覆いかぶさってくる。



