日向家の諸事情ですが。





「いやっ、いやいや!アニキにはいつも感謝しててっ、いろいろすごいなあって、尊敬のような…っ、そう!尊敬なの…!!」


「…って反応するはずなんだよな、やっぱ」


「え……?」



さっきから何を言ってるんだろう…?

わたしの反応を見て面白がってるんじゃなく、彼は何かをやっぱり試しているみたい。


それよりも、そんなことよりも……。



「アニキにはぜったいに言っちゃダメだよ…!!」



すき、好き、すき……?

どうしよう否定の言葉が面白いくらい浮かばない……。


惚れているって、恋をしているってこと…だよね……?


いつから……?

わたしは日向 識にいつから恋心を向けていたの……?



「わ、わたしはメイドだから!ご主人様に恋心なんてっ、ぜったい…ダメだから。そっ、それにこの気持ちは尊敬だから!!」


「…まあ13連敗してる女なんかさすがに選ばないだろ、あいつだって。一応は日向家の跡取りだし。メイドなんか…俺たちからすれば使い捨てなんだよ」


「そっ、……そう……だよ、ね」



泣きそうにならないの、わたし。

落ち込まないの。
そんなことは間違ってる。