日向家の諸事情ですが。





ほんとうに…?
話しちゃっても大丈夫…?

大前提として今はね、とくに大きな失敗はせず毎日がんばって働いているから。



「じ、じつは…13連敗してまして……」


「……なんの話?」


「えっと…、この日向家に来る前…、どのお屋敷からも追い出されちゃってて…」



14回目の正直だった。

お母さんに命令されて、その日に教えられてその日にやってきた。


こんな大きなお屋敷初めてだったから、完全に場違いだったなあ…。

本来ならお姉ちゃんたちが来るべき場所に、なぜかわたしが立っちゃって。



「ひ、引いたよね…?日向家に相応しいメイドじゃないから…」


「ほかは?」


「…え?」


「ほかの隠し事。そんなんどーだっていい」


「……以上です、けども」



サラッと流されてしまった隠し事。

わたしがずっと後ろめたさを感じていたことは、この男にとっては興味の欠片もないものだったらしい。



「あるだろ、まだ」


「……葉奈のこと、生意気ばか次男っていつも心のなかでは言ってる……」


「…………」


「ひっ!だって言えって言ったから…!」