日向家の諸事情ですが。





「うっ、うぅぅ……っ」


「だめだ、やっぱブレーカーどうこうじゃない」


「はな…っ、葉奈ぁ…っ」


「…いるってここに」



子どものように手探りに伸ばしていると、ガシッと生暖かい感覚に掴まれる。

ぎゅっと離さないように掴んで、とりあえず立ち上がろうとすれば……。


ピカッッ───!!

ゴロゴロゴローーー…。



「キャァァッ…!!」


「あーもう。うるっさいな」


「ごめっ、むりっ、しぬしぬ…っ、落ちたっ、近くに落ちたぁぁぁムリムリ立てないぃぃぃ……っ」



再び砕けた、膝から足。

ガクンっとへたり込みながらも、葉奈の身体にしがみつく形で道づれだ。



「うわぁぁぁんっ、怖いよぉぉ…っ」


「…それでよくスパイやってんね」


「え…?ぎゃっ!?また光ったぁぁ…っ」


「はあ…。ったく、」



わたしの腕を誘導させるようにして、暗闇のなか、なにをするかと思えば。



「わ…っ」



ふわっと、身体が宙に浮いた。

たぶん抱き上げられたんだ。


バランスが傾きかけたところを、背中に回された手がグイッと強めに引き寄せてくれる。


すぐに合わせるように、わたしは彼の首に腕を巻きつけた。