凪渡くん、このままじゃ溶けてしまいます【長編大賞版】

高校一年生にしてバイト三昧。毎日毎日放課後はバイトをしていて、それでもお金はギリギリで人を助けている暇などない。

しかし、青年は悲しそうな顔をするわけでもなく、目を細めてニコッと笑った。



「莉帆ちゃんは俺を助けるって言ったよ、絶対に」



この有無を言わせない圧は一体どこから来るのだろう?

「俺も毎日バイトしまくりで疲れてるんだよね。でも莉帆ちゃんにお金をせびるほど困ってないよ。俺が莉帆ちゃんに助けてって言ったのはこれから一緒に夕食でも食べようって言ったんだ」

「はい?」

「この公園で眠そうだった莉帆ちゃんが一人でおにぎりをかじっているのを見て声をかけたんだ。俺も一人だから、一緒にご飯を食べてって」

あり得ない、と思いたいが眠すぎて頭が働いていなくて「お金や労働じゃないなら良いや」と思った可能性はある。




「でも、何でわざわざ一緒にご飯を食べる必要が?」




「だって……寂しい時は愛がいるでしょ?」




その瞬間、私の口は塞がれた。