私のcolor

え、そうなの?お世辞じゃ、ないんだ……。

「雫」

「ひ、ヒャイ?」

「何だよ、ヒャイ?ってさ。可愛すぎるだろ、反則」

あ。『下校時刻です』のチャイムが流れたので、彼は「今度な。生活指導の先生うるさいし」と、私に手を差し伸べて、いたずらっぽく笑う。いつもクールな彼が、珍しいな。

「……雫は、特別寮って知ってるか?」

「はい、知ってます。生徒会長や、それぞれのクラスの学級委員長の方達が住む寮、って聞きました。私、お姉ちゃんとお兄ちゃんが通ってて」

「へぇ……。特別寮、自分には遠い存在だと思ってないか?」

「へ?遠い存在だと思ってます。私みたいなモブキャラが、学級委員や生徒会長すると、みんなの足を、逆に引っ張っちゃいそうで」

「遠くなくなってくるぞ。だって、雫が、俺達と一緒に住むんだから」

ど、どういうことでしょうか?私のような者が……と言おうとした私の口を、一条さんは有無をいわせず塞いだ。