その恋、両思い未満

「それを死に物狂いで成してこそ男だろ」


そんな簡単に言うけど、もしそれで安請け合いして、なぎにトラウマを増やしてしまったら。
なぎは何にも言わないし、なんなら自分にも疎いタイプだと思う。


大丈夫、大丈夫で溜め込んできた結果が、こんな遠方の高校に進学、なのであれば、本当はもっと繊細で、1人でも泣けないような子なんだ。



「ま、俺なら、絶対にそんな約束しないけど」



さっきとは打って変わって。
手のひら返しもいいとこな発言をした真澄。



「俺は自信ないからね。ま、もえぎなら大丈夫だろ」
「んな無責任な」



どこからそんな自信が湧いてくるのか、俺にはさっぱりわからん。