その恋、両思い未満

「なんで浅倉と幼馴染なこと、言わないわけ?」
「いや、別に……」


放課後、学校を出てすぐに真澄が俺に投げた言葉。
多分、さっき俺が煮え切らない態度をとったからだと思う。



ほんの、数時間前のこと。


「もえぎは浅倉のこと可愛いって思わないのかよ!」
「別に思うけど……」
「お前はさ?
顔良いし、女の子もよりどりみどりかもしれないけどさ?
せっかくのその顔面なんだから、もっと女の子に興味持てよっ」


堀田蜜樹は、多分、悪いやつではないんだと思う。
なんというか、素直でまっすぐ、というような印象。


人並みに恋愛に興味があって、可愛い女の子は目につくから、なぎのこともウワサしちゃうような、愛すべきバカとかそういう類。
俺の目にはそう言うふうにうつってる。


「いや、俺はそういうんじゃ……」
「宝の持ち腐れだぞ?俺なんて、中学から一緒なのにほとんど喋ったことな」
「は?」
「あえ?それは食いつくんだな?」


なぎと、中学から一緒?