その恋、両思い未満

「もう、やだよね。こいろの方が仲良くなりたいのに。
割り込みとか、性格わるーい」


校舎を出たあたりで、拗ねた様子で振り返るこいろちゃん。
背後の様子をうかがって、ベーッと舌を出す。



「ありがと、こいろちゃん」
「ありがとうじゃないよ!
こいろはあの子に邪魔されたからこうしたの!
あと、こいろって呼んでほしい。
こいろも、みなちゃんって呼びたいんだけどいいかな?」
「いいよ」


こいろは、


嬉しい!
申し訳ないんだけど、「ぎ」の発音が苦手だなって気づいちゃったの。


みなちゃんみたいな美人さんに呼び捨てにされてみたかったの!



と、ニコニコと立て続けに危ない発言をしていた。