その恋、両思い未満

ちょっとときめいた気がするのは、私の感情ではなくこの子のせいな気がする……。


なんでこんな、可愛いというか、あざといというか、……でも、とりあえずいい子な雰囲気が漂っている。



少し列から外れてしまったけど、みんなに続いて教室には辿り着いた。
もちろんこいろちゃんとは、席が前後で窓際の先頭だった。



「え〜、みなぎちゃん、お肌ツヤツヤだね?普段何してるの?メイクしてる?毛穴ない〜……」


席についても嬉しそうに私の顔を見て、勢いを感じて前を向けない。


「あ、うん……ケアはちゃんと、してるつもり……」
「そうだよね〜。こんなに綺麗にしとくの大変だよねえ。
みなぎちゃんはえらいんだねえ」


感心したように頭をポンポン。


……っ、何この子。
距離のため方が、私にはできないそれだ……。



もはや一周回って怖い。感心とかしない。



でも、嬉しい。
褒められた。
今まで、こんなこと言われたことない。



『ったく、ちょっと可愛いからって調子乗っちゃってさ』


『あんな綺麗な顔して。いつから整形してんだろね』


『ニキビひとつないからって、どーせ私の顔見て心の中では笑ってんでしょ』