再開した幼なじみに翻弄されて

アヤメさんから初めてもらったウサギのぬいぐるみは、少し独特なデザインで、アヤメさんの趣味全開だったけれど、抱き心地も肌触りも良くて、何よりあると信じて疑わなかった愛情というものを改めて、初めて感じられたと思った。
本当に嬉しかった。


「誕生日でもないのに」


嬉しい。ありがとう。
そう言いたかっただけなのに言葉が詰まった。
なんでかはわからない。


ただ、言おうとしたときに不安になった。


ママはどんな気持ちで私にプレゼントを用意していたんだろう。
誕生日もクリスマスも、おろそかにしたことなんてただの一度もなかった。
ひな祭りだって可愛いお洋服をプレゼントしてくれて、美味しい和食店に連れて行ってくれた。



アヤメさんは私の言葉を勘違いして受け取ったみたいだった。



今では私も、アヤメさんのことは嫌いだ。
きっかけは私で、間違いなく私が悪いのに、私は本当にひどい人間だ。
ママの子どもだから。



受験はうまくいった。
県外の少しお金に余裕があるような家庭の賢い子が通うような学校だけれど、頑張ったから特待生。パパに心配はかけない。


遠いから、とお家はパパが用意してくれた。
私はきっと、私のことを知っている人なんていないところで、無難に高校生活を過ごしていくんだと思う。