その恋、両思い未満

「いじめられなさそうだから」
「……なるほど」
「女の子多いと妬まれるからね」
「モテるし?」
「うん」
「否定しないんだ」


女子校でもダメだった。
パパが反対したから。
それなら一人暮らしはさせない、と珍しく声を荒げていた。


まあ、それについては多分、女社会を外から見たパパ的にもいじめを懸念したんだと思う。


「ふーん」


興味なさそうな返事。
話を広げるつもりがなさそうで面白い。


今日の晩御飯は何がいい?とか、


明日はどこ行く?とか、


それから続いたのは、別になんでもない話。



中身のない会話をしながら、30分ほどかけてのんびり住宅街を抜けた。
それから、しばらくして見えた大きな建物は、ショッピングモールで、なぜか閑散としていて。


目の前まで行くと、休館日の3文字。


「いい運動になったね」
「……そうだね」


遠回りして帰った。