その恋、両思い未満

家の近くのショッピングモールに行くだけなのでは?


「ねえ、こういうのどう?」


いいタイミングに声が聞こえてきて、もえが出ていった方を見る。


「どう」



自慢げな顔を見て思った。


侮るなかれ。
ツラがいいからと言って、センスもいいとは限らない。


「うん、よくないと思う」
「あれ。そう?」
「そのパンツ履きたいの?」
「いや、シャツ……」
「そのパンツがいいんだよね」
「……うん」
「そのシャツ部屋着だよね」
「うん」



絶対に否定するなという強い視線を向けて私はさっきのスウェットとスカートを取り出した。


私なんかより、よっぽど服必要だろ、この人。


大丈夫、私のゆるーいコーデでも対抗できる、隣に並べることがわかった。


「着替えるから、もえの部屋で待ってて」
「うん」



ちょっとショック受けてる顔してる。
いや、ないでしょ。
なんだよあのくまちゃんがデカデカとプリントされたシャツ。
ないだろ、普通に。


服を着替えて、もえの部屋に向かう。


コンコンコン、とノックして、返事を待たずしてガチャリと開けた。


……。


「……っ、」
「あ、」