その恋、両思い未満

だけど、誕生日もクリスマスも、もえの家族から、ではなく、もえから素敵なプレゼントをもらっていたし、私も、準備していた。


お互い、なんとなくだけど親の知り合いの同級生、ではなく、ちゃんと幼なじみであることを意識していたと思う。


ただ、今まで。
一度も可愛いなんて言われたことない。
まず、もえがそんな性格じゃなかったはず。


変わったのかな。
私が見てないうちに。


確かに見た目は。
さっきも思ったけど完全に美男子のそれ。
多分中学の頃はかなりモテてると思うし、高校入っても変わらないんだと思う。


毛先に緩やかな風を当てるもえをチラリと振り返ってみた。


ぱち、と伏し目がちな目と視線が絡む。
柔らかい微笑みを向けられて、とくん、と胸が鳴った。



「……っ、」
「どうしたの?熱い?」
「全然。上手だなって、思っただけ……」
「そう?よかった」


鼻歌なんか歌い出しちゃって、ご機嫌だ。


「もえはさ」
「うん?」
「同居のこと知ってた?」
「知ってたよ」
「そうなんだ」