「綺麗だね」
私が呟くと、晴海も海を見ながら頷いた。
「夏井」
「ん?」
振り向くと、晴海が少しだけ真剣な顔をしていた。
「今日、どうしたの?」
その言葉に、心臓が大きく跳ねた。
やっぱり晴海は気づいていた。
いつもと違う私に。何かを伝えようとしている私に。
「……。」
言葉が出ない。
何度も練習したはずなのに、いざ晴海を目の前にすると、怖くなる。でも、夕焼けの海が背中を押してくれるような気がした。
「晴海」
名前を呼ぶと、晴海の表情が少し変わる。
「私ね」
声が震えそうになるのを必死に抑える。
「ずっと、伝えたいことがあったんだ」



