その夜、私は進路調査票をもう一度開いた。
紙の上に書かれた大学名を見つめる。
前までなら、この文字を見るたびに不安になっていた。
これでいいのか。本当にこの道でいいのか。何度も迷って、何度も手を止めた。
でも今は、不思議と少しだけ胸を張れた。
きっと、これから先も迷うことはあると思う。
大学へ進んで、知らない場所で新しい人たちと出会って、思っていた未来とは違う道を歩くことだってあるかもしれない。
それでも、今の私が選んだ答えは間違いじゃないと思えた。
晴海が県外へ行くから、この街に残るわけじゃない。
晴海がいなくなるかもしれないから、同じ場所を選ぶわけでもない。
私は私の未来を歩く。
その上で、今、伝えたいと思った。



