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放課後、緑と一緒に帰ることになった。
いつもなら夏休みの話や学校の愚痴で笑っているはずなのに、今日はなかなか言葉が出てこなかった。
緑はそんな私を横目で見ながら、しばらく何も言わなかった。
でも、駅へ向かう途中でふいに口を開いた。
「昨日からずっと晴海のこと考えてるでしょ」
「……なんで分かるの」
思わず聞くと、緑は呆れたように笑う。
「分かるよ。それくらい長い付き合いじゃん」
否定する言葉は出てこなかった。
「……晴海が県外に行くって知った」
ぽつりと言うと、緑の表情が変わる。
「え?」
私は昨日のことを話した。
職員室の前で偶然聞いてしまったこと。第一志望が県外だったこと。一人暮らしをするかもしれないこと。
そして、それを知った瞬間、胸が苦しくなったこと。
「……そっか」
緑は静かに聞いてくれた。



