ひまわり畑へ向かう電車の中。
窓の外には、夏らしい景色が流れていく。
青い空。大きな入道雲。緑色の田んぼ。
全部が眩しくて、もうすぐ夏が終わるなんて信じられなかった。
「夏休み、早かったね」
晴海が窓の外を見ながら言う。
「うん。始まった時は長いと思ってたのに」
「でも、今年の夏は濃かったんじゃない?」
その言葉に、胸の奥が少し揺れる。
花火大会の日。大塚くんとの約束。はぐれてしまったこと。晴海と見た花火。
そして、大塚くんに返事をした昨日のこと。
いろんなことが詰まった夏だった。
「……うん。いろいろあった」
晴海は何も言わずに笑った。でも、その笑顔の奥に、私を気にかけてくれていることがなんとなく分かった。



