言ってから、自分の頬が熱くなるのが分かった。
そんなこと聞いたら、まるで期待しているみたいだった。
実際、少しだけ期待してしまっている自分がいた。
もしかしたら、晴海は私のことを特別に思ってくれているのかもしれない。
そんな都合のいい考えが、一瞬だけ頭をよぎる。
でも、すぐに打ち消した。
そんなわけない。晴海は優しいから。友達だから。きっとそれだけ。
そう言い聞かせるのに、胸の奥は簡単には納得してくれなかった。
「さあ?でも、晴海が自分からそんなことするの珍しいよ。
晴海って、誰かのために動く時ほど何も言わないじゃん」
確かにそうだった。昨日もそうだった。
泣いている私を見つけて、急いで来てくれたのに、理由を聞いても多くは語らなかった。
「ただ…すごく気にしてるんだなって思った」
「……気にしてる」
その言葉を、頭の中で何度も繰り返した。どんな意味なんだろう。
友達だから?隣の席だから?それとも……。
そこまで考えて、私は慌てて首を振った。
これ以上考えたら、期待してしまう。
期待して、もし違ったらきっと苦しくなる。
でも、昨日晴海が来てくれたことも、あの日探してくれていたことも、全部嘘じゃない。



